ナギサはひらりと手のひらを反して はぁっと一つため息をついた。 なによ。 私は思わず顔をしかめる。 「斉藤。」 「は??」 なんで? どうしてよりによって、 彼の名前が ナギサの口から出てくるのかがさっぱりわからない。 思わず ナギサを見つめ返す。 ナギサは面倒くさそうに 見つめ返された。 ーーーもうっ。 解ったわよ。 「はぁ・・・。 もう11時を回ってるから 電話を取るかわからないわよ?」 そういって メモリーから斉藤君を探した。