敏腕美人秘書のみゆきさん ■


ナギサはひらりと手のひらを反して
はぁっと一つため息をついた。


なによ。

私は思わず顔をしかめる。


「斉藤。」



「は??」


なんで?


どうしてよりによって、
彼の名前が
ナギサの口から出てくるのかがさっぱりわからない。



思わず
ナギサを見つめ返す。

ナギサは面倒くさそうに
見つめ返された。


ーーーもうっ。
解ったわよ。


「はぁ・・・。

 もう11時を回ってるから
 電話を取るかわからないわよ?」


そういって
メモリーから斉藤君を探した。