風磨たちの熱い応援と、彩穂の必死なプレイでが重なり、いよいよ残りわずかとなった。 彩穂は、ズキズキと痛む足に力を託して走った。 応援がある、自分がある、優勝できる。 何度も何度も繰り返して、息を切らす。 そんなことを考えていると、審判の声がかかった。 「残り30秒―!」