頭では玲奈を支えたいと思っているのに、体が動かない。 「なんで?なんでそこまでして、自分の気持ちに嘘つくの?」 風磨の唇が、徐々に震えだす。 頭で、2つの声が重なる。 『風磨くん』『風磨』 風磨が頭を抱え込んだ時だった。 「これ以上嘘はつかないで…私…風磨くんと居られた日々がすごく楽しかった…もう十分だよ」 玲奈の声が消えかかった。