それからずっと、彩穂は試合に出ることはなかった。 でも、応援席に座る誰よりも大きな声で応援していた。 パワーストーンを握り締めながら。 そんなとき、彩穂の願いが届いたのか、部員の一人がシュートした。 「みっちゃーん!!!ナイスー!!!」 彩穂は拍手して、『みっちゃん』と呼ばれる女子高生に叫んだ。 「みっちゃーん、ありがとうー!」