それでも今、ここで折れるわけには行かなかった。 病は気から。 気にせず、一歩踏み出した瞬間。 ――バタン。 「ちょ……彩穂っ…?!」 この高い声は美優だった。 それと同時に、周りの部員の視線が集まった。 彩穂は、倒れてしまったのだ。