彩穂は後半も益々活躍していた。 部員からは期待され、周囲からの歓声も大きかった。 そんなプレッシャーに負けず、頑張っていた。 ――頑張っていた、のに。 「痛っ……」 相手チームのカットを終え、仲間の部員にパスしたあとのことだった。 彩穂の足に、異変が起きた。 激痛を、感じた。