そう言いながら、全員が雷に手を振った。 雷は苦笑いして、仕方なく軽く手を振る。 「きゃー!今私に手振ってくれた!」 「違うよ、私だよ!」 そういった部員の会話を聞いていると、彩穂は改めて雷の人気を実感した。 もしかしたら雷は、学校一の人気者なのではないか。 そうであったとしてもまったくおかしくない顔立ちに、彩穂は納得して頷いていた。