「じゃあ、お疲れ様」 今日の練習が終わった。 残っている数名の部員に声をかけ、彩穂は体育館をあとにした。 外に出ると、冷たい風が彩穂を撫でた。 本格的な冬が始まる前ぶりかな、と彩穂は息を吐く。 家に帰るまでの道のりには、人々で賑わう街並みがならんでいる。 前、雷に助け出された場所とは全然違う、明るく楽しい場所だ。