朝。 彩穂は目覚めるとほぼ同時に、カーテンを勢いよく開けた。 二階の彩穂の部屋からは、とてもいい景色が眺められる。 そんなキレイな景色を見ようと目線を落として、思わず笑顔になった。 木々にうっすらと、白い綿が積もっていた。 彩穂の住む地では、いつも早い時期から雪が降るのだが、こんなに早いのは珍しい。 寒いとわかっていながらも、窓を開けて朝の新鮮な空気を吸う。 その風には季節独特の香りが混じって、吐く息は白かった。 少し早めの冬が、やってきた。