「‥…寒…」 学校から友達と別れて、 あたしは一人でフラフラと歩いていた。 制服だけで、防寒具は何も着けてない。 ある意味、自殺行為だよね。 でも仕方ない。 あたしが帰れる家なんてどこにもないんだから。 このまま倒れたりしたら、楽になれるかな…。 もう、あの家族から解放されるかな…。 あたしの居場所が欲しい。 それだけがあたしが望む唯一の願いだった。