宮原くんの拳は、まっすぐと茜くんの顔面に飛んでいって…
当たらなかった。
「涼……涼介?」
殴られると思っていた茜くんは恐る恐る
宮原くんに話しかける。
宮原くんは目を見開いたまま、動きを留めていた。
何故って?あたしがいたから。だから殴れなかった。
あたしは気付くと、茜くんを庇うように立っていた。
泣いていたあたしの顔を見て、宮原くんは顔を歪めた。
「なん……で…お前が……」
『宮原くん、ダメだよ?』
あたしはそっと、口を開いた。
『前にもいったじゃん。殴っちゃダメ』
「え……?」
『宮原くんの手は、こんな人たちのために汚れていい
手なんかじゃない』
『宮原くんの手は、誰かを守れる、やさしい手だよ?』
「宮原くん……どうし……たの?」
奈々が戸惑う。茜くんが目を見開く。
宮原くんが、あたしを見つめる……。
あたしはそっと宮原くんの手を握った。
ゆっくりと手が下がっていく。
「五十嵐……なんで……」
『あたしなんかのために、傷付かないで?
もう間違えないって、約束したじゃない』
そう。あの日、喧嘩をやめてくれたあの日に、
宮原涼介はもう、昔の荒れていた頃の
怖い宮原涼介じゃなくなったの。
だから……。
『真っ直ぐに、歩けるんだから……』
お願いだよ……。宮原くん。
「五十嵐……なんで俺なんかを庇……」
『え…?』
茜くんの声がした。
びっくりして振り返る。
まさか、そんなはずない思ってた。
だけど、
茜くんの目は確かに、あたしを捉えていた。
「お前…、五十嵐のことが見え……」
「茜?何言ってんの?茜まで……」
奈々には見えない。だけど、今、
あたしのことが見えてるのは、
宮原くんだけじゃない。
どうして急にそんなこと……。
「てか、何でここに……」
茜くんと目があった時、
一瞬時間が止まったかと思った。
周りの音は何も聞こえなくて、
ただただ、茜くんから目が放せなかったの。
当たらなかった。
「涼……涼介?」
殴られると思っていた茜くんは恐る恐る
宮原くんに話しかける。
宮原くんは目を見開いたまま、動きを留めていた。
何故って?あたしがいたから。だから殴れなかった。
あたしは気付くと、茜くんを庇うように立っていた。
泣いていたあたしの顔を見て、宮原くんは顔を歪めた。
「なん……で…お前が……」
『宮原くん、ダメだよ?』
あたしはそっと、口を開いた。
『前にもいったじゃん。殴っちゃダメ』
「え……?」
『宮原くんの手は、こんな人たちのために汚れていい
手なんかじゃない』
『宮原くんの手は、誰かを守れる、やさしい手だよ?』
「宮原くん……どうし……たの?」
奈々が戸惑う。茜くんが目を見開く。
宮原くんが、あたしを見つめる……。
あたしはそっと宮原くんの手を握った。
ゆっくりと手が下がっていく。
「五十嵐……なんで……」
『あたしなんかのために、傷付かないで?
もう間違えないって、約束したじゃない』
そう。あの日、喧嘩をやめてくれたあの日に、
宮原涼介はもう、昔の荒れていた頃の
怖い宮原涼介じゃなくなったの。
だから……。
『真っ直ぐに、歩けるんだから……』
お願いだよ……。宮原くん。
「五十嵐……なんで俺なんかを庇……」
『え…?』
茜くんの声がした。
びっくりして振り返る。
まさか、そんなはずない思ってた。
だけど、
茜くんの目は確かに、あたしを捉えていた。
「お前…、五十嵐のことが見え……」
「茜?何言ってんの?茜まで……」
奈々には見えない。だけど、今、
あたしのことが見えてるのは、
宮原くんだけじゃない。
どうして急にそんなこと……。
「てか、何でここに……」
茜くんと目があった時、
一瞬時間が止まったかと思った。
周りの音は何も聞こえなくて、
ただただ、茜くんから目が放せなかったの。
