でも、あいつに会いに行った可能性が高いような気がしていた。

樹里を信じたいのに信じていない、オレがいた。

そして、30分くらい過ぎた頃に樹里は帰ってきた。


「ごめんね。あたしが遅くなって」

樹里は会社の制服の姿のままだった。

「どこに行ってたんだよ?」

「あ…っ。えっと…」

戸惑う樹里。

どうやら、誰かとお茶していたとか、コンビニ行っていたとか。

そいうわけではなさそうだ。

そして、オレは樹里に向かって、

「あいつのところか!」

自分でも今まで上げたことないような、怒声を上げていた。