よほど怖かったのだろう。

でも、オレは泣いている、樹里に向かってこう言った。


「バーか!」

ってね。

「へっ? あたしにバカって言ったの?」

「そうだよ」

「ひどい! もっと優しい言葉はないの?」

「のこのこ、彼氏でもない男の家に行くからだろ? 違うか?」


「だって…拓也がカレー食べようって」


「はっ? カレー?」


樹里の話しによると。

あの男がカレーを作り過ぎたので食べて欲しい。
ということだったらしい。


「そんなの口実に決まってるだろ? 樹里と2人きりになりたかっただけだよ!」


「そんなに怒鳴らなくてもいいじゃない」