「それでも私は約束をしたのだ。書くのをやめるのは、それを果たしてからにさせて欲しい」
「これが少しでも光を見せることが出来たらやめる、自分の集大成だから最後まで書かせろ。
そして今度は約束か。お前の言い分はいつになったら尽きるのだろうな」
何を言われても、せめてこの約束は果たさなければならない。
この体がどうなろうとも、周囲の言葉にじわりと押し寄せる精神への負担が大きくなろうとも。
そうして書き上げた頃には季節は冬になっていた。
空気は凛として冷たく木々も裸。
乾燥して澄み切っているからか、些細な小さな音もやけに大きく聞こえる気がした。
身体は病に蝕まれ、自分でも分かるくらいに熱い。
「これが少しでも光を見せることが出来たらやめる、自分の集大成だから最後まで書かせろ。
そして今度は約束か。お前の言い分はいつになったら尽きるのだろうな」
何を言われても、せめてこの約束は果たさなければならない。
この体がどうなろうとも、周囲の言葉にじわりと押し寄せる精神への負担が大きくなろうとも。
そうして書き上げた頃には季節は冬になっていた。
空気は凛として冷たく木々も裸。
乾燥して澄み切っているからか、些細な小さな音もやけに大きく聞こえる気がした。
身体は病に蝕まれ、自分でも分かるくらいに熱い。


