世界の終わり、最果て、そんなものをイメージしてしまう。



それでも、恐怖を感じないのはただそういう感覚を抱く必要がもう、真冬にはなかった。



真冬はピタリと足を止める。






血のようにあかくあかく咲いた彼岸花に囲まれるように、ぽっかり空いた真ん中に冬音が横たわっていた。