気を取り直し話を続ける。



「つまり……タイミングよく、オレの目に触れさせたんだよ。詳しい事はわからないし、これは推測の域ではあるけど……認識させたかったんだと思う」

「認識??」

「彼岸花は真実を知ってる上で行動してるはず。行動原理や明確な理由まではわからないし、まだまだ謎が多いけどね」

「ほうほう。さっすがゆっきー!とにかくこの本読んでみようぜ、音読よろしく」

「はいはい」



雪芭はやっぱりこうなるのか、と内心思いつつ本を読み始めた。