よく三人で一緒にいた時の自然な笑顔。



「ゆっき―遅いぞ!ったく相変わらずマイペースだなあ」



隼政が屈託なく笑う。太陽みたいに眩しいこの笑顔が、雪芭は好きだった。



「何を考えているかわからない」と言われた時も。



「はあ?人間なんて、心の中何考えてるかなんて普通わかんないだろうが。俺だって、お前らが何考えてるのかさっぱりだし」



隼政はいつだって優しくて、友達思いで、真っ直ぐだった。



歩がやれやれと肩を落とす。これも見慣れた光景で、隼政と雪芭がオカルト話で盛り上がっていると決まってこうしていた。



「雪芭……もう、苦しまなくていいんだよ。ごめん、辛い思いさせて」



まさかの言葉に思わず固まる。



いっそ責められた方が楽だった。どんな理由があるにせよ、友達を殺したのは自分で、許されるような事があってはいけない気がしていた、心のどこかで。






こんな自分が一緒にいていいのか…………






雪芭の足は鉛のように動かなくなってしまった。