トンッ


体育館の壁に肩が当たる。


逃げられない。


「ひっ人がいる。」


「僕たちのことなんて誰も見ていないよ?」


侑李くんが壁に両手を当てて私が侑李くんから逃げられないように閉じ込める。


距離がまた縮まる。

されちゃう。


チュッ


「ん...」


侑李くんは私の唇にキスをしていた。


触れるか、触れないかのキスはあっと言う間に終わってしまう。


リアル初チュー。


「ご馳走さま♪やっとキスできた♪」


満足そうに笑って私を見つめる侑李くん。


キスって心臓に悪い。

触れるだけなのに悪い。

リアルって心臓に悪すぎる。


「ご褒美はもらったし、次はお仕置きだね?」


「ま、ままま、まだやるの!!?」


「うん♪」


可愛く笑いやがって!!

絶対私の心臓が爆発寸前だってわかっているくせに!!

この腹黒!!