「忘れる訳ないじゃんか。大切な人の誕生日を。」


私から唇を離すとポケットを探り出す侑李くん。

そして....


「誕生日おめでとう。」


侑李くんは私にチューリップの花のネックレスをつけてくれた。


私には大人すぎず、子どもすぎない可愛いネックレス。


「可愛い....」


「チューリップの花言葉は永遠の愛なんだよ?」


チューリップのネックレスを見つめる私にそう教えてくれる侑李くんの声はどこか柔らかい。


永遠の愛か....


「僕は彩華を永遠に愛し続けるよ。彩華もだよね?」


不敵に笑う侑李くん。

まるで私の答えがわかっているかのように。

その答えしか言わせないように。


「.....うん。」


下を向いて肯定する。


悔しいが、これが私の答えなのだ。