てか、やっぱり逃げてたことバレてたんだ。

結構うまく避けてると思ったのに。


やっと学校の外に出る。

うちの生徒が誰もいない。


お、おう。

やっと解放された。


今までずっと突き刺さるような女子の視線と戦っていたのだ。


「彩華先輩大丈夫?手、繋ぐ?」


うちの生徒がいなくなった途端、敬語をやめる侑李くん。


相変わらず、猫被りな腹黒ボーイである。


「手を繋ぐ必要性がどこにあるのよ。」


そんな可愛い腹黒ボーイ冷たい視線を送る。


「先輩ずっと顔色よくなかったよ?すっごい挙動不振だったし.....」


「誰のせいだと思ってんだ。」


心配そうに可愛らしく首をかしげる姿が嘘臭い。


全く、心配なんかしてないくせに!!

むしろ楽しんでるだろ!!?

じゃなかったらこんなに私にくっつかないでしょ!!?


「さぁー?誰のせいなの?」


おかしそうに可愛らしく笑うその笑顔がムカつく。


わかっている。

この笑い方は絶対にわかっている!!