おっちゃんは、寝ぼけた僕を蹴り上げると、強引に車に乗り込ませ、夜の街をチャペルへと向かった。銃は、もしもの事を考えて車体の底に紐でぐるぐる巻きにした。 

「おっちゃん、銃なんているの?」

「当たり前だ。銃を使うからこそ、向こうも動くんだからな。まさか、お前。口頭でお願いするとでも思ったのか?」


「いや、そんなんじゃないとは思ってはいたんだけど」

「まあ、いい。今回はお前は運転手だけだ。着いたら少し眠ってもいいぞ」