「日本、それも関東圏内から発射された・・・・」

 僕は、自分の言葉に絶句した。 

「そうだ。地上から発射されたのか空中から放たれたのかは今のところ不明なのだが、とにかく、やつらは日本に居る。それは工作員という意味じゃないぞ。組織の一部がそのまま乗り込んで来ているんだ」

 おっちゃんはそう言いながら興奮を隠せずにいる。その様子に僕は恐怖すら覚え、膝がガクガクと音を立てた。

 
 あの夜、僕を階段から突き飛ばした犯人。たったそれだけを知りたかったのに、それがこんな大きな騒ぎに発展して命まで狙われている。 


 いったい何なんだ、これは・・・・