それでここに何かあると踏んだのか。首相が出席するような結婚式場とは到底思えないし、言われてみれば確かにおかしい感じはする。

「ねえ、おっちゃん」

「なんだ?」

「僕が開発していた物って、いったい何だったんだろうね?」

「あいつが言ってただろうよ。聞いてなかったのか?」

「いや、そうじゃなくて、おっちゃんの口から聞きたいんだよ」

「まあ、簡単に言えば、あいつらの核弾道ミサイルを発射した瞬間に爆発させるって装置だよ。そんな事にでもなったら向こうは大変だろ?自国で自分の核が爆発するんだぜ。そりゃあ、躍起になって開発を潰そうとするよな」

「どうやって爆発させるんだろう?」

「人工衛星に載せるのさ。他国に対しての根回しもとっくに済んでるんだろうし、後は開発したやつを載せて各国で打ち上げるだけなんじゃないのかな。俺はそう思うぜ」