一番に部屋に入って来たのは予想通り祐にぃだった。
「目覚めたんだってな心配かけやがって!」
そう言って怒った様なでも、どこか安心した様な顔の祐にぃがいた。
祐にぃの言葉の裏には優しさがあることがわかるから安心する。
ちょうど、祐にぃがしゃべり終わった時に朔と光にぃとりっくんが部屋に入って来た。
「紫織。体は大丈夫か?」
「はい。大丈夫です」
私は朔に向かって微笑む。
「そうか……」
私の笑顔を見たみんなは安心したようだった。
看病してくれたり朝から来てくれたり、なんだか申し訳ない。
「あの、迷惑かけて本当にすみません」
私は頭を下げる。
すると、肩に手を置かれた。
「紫織ちゃん。謝らないで下さい。迷惑なんてかけられてません。だから、顔を上げて下さい♪」
私がゆっくりと顔を上げると光にぃが笑顔を向けてくれていた。
すると、りっくんが近付いて来た。
「紫織ちゃん。こういう時は『ありがとう』だよ♪」
そう言って、りっくんニッコリと笑顔を見せた。
その笑顔は心が温かくなるような笑顔だった。
私は心を込めてお礼を言うことにした。
「皆さん。ありがとうございました」
そう言って、私は微笑んだ。


