Memory~記憶の欠片~






う~ん……。


眩しい。


瞼を閉じていても分かるくらいの光。


それに温かい右手。


ゆっくりと瞼を開ける。



「しーちゃんおはよう」



私が起きたのに気が付いたりっくんは顔を上げる。


右手を見ると夜見たときと同じように手を握っていてくれた。



「りっくんおはようございます。手を握ってくれてありがとうございます」



私たちは手を離す。



「いえいえ。それより体調は大丈夫?」


「はい。大丈夫ですよ。心配掛けてごめんなさい」



私が頭を下げるとりっくんが少し悲しそうな顔をした。



「当たり前の事だから気にしないで♪」



ピンポーン



りっくんと少し話しているとチャイムが鳴った。