学校裏の墓。
涼子はジャスと共に、1つの墓の前に立っていた。
涼子の手には、大きなバラの花束。
「アナタはご存知だったんですかー?」
「……えぇ、でも…」
「言ったところで誰も信じようとは思わない、ですか?」
ジャスの言葉に涼子は苦しそうに頷いた。
ジャスは不適に笑い、その墓にお辞儀をする。
「…アナタはいつから妖魔が?」
「……父が亡くなるその時に……」
「では今まで、どのようにお過ごしで?」
「……見えないように気を配って…」
「なるほどー…」
涼子はゆっくりしゃがみこみ、花束を優しく置いた。
「(お父さん……)」
涼子は思う。
「オトーサマが亡くなった理由は、その時アナタはしっかり見ていたんですねー。なら、オカーサマは?」
「……私が産まれた直後、他界…しました」
「ならアナタは今“独り”な訳ですかー」
「それはっ……違う…」
涼子は立ち上がりジャスを見つめる。
ジャスは眉をピクリと歪ませる。
その時、俺と悠太は墓に辿り着いた。
涼子とジャスの存在に気付き、急いで木の影に隠れる。
そしてぼそぼそと会話する。
「あっぶねー……」
「はぁ、っ!…刹那、あいつだよ」
「あ?」
「だから…あれだよ……えっとー…」
『ジャレス・チークだ』
ブレイクの言葉に、俺は帽子を被った人を、穴が空くくらい見つめた。

