変な帽子。
いや、それより。
「(髪の長い奴…?)」
俺は昨日のことを思い出した。
ライドと一緒にいた。
あの女性。
「悠太」
「あ?」
「髪の長い奴って、昨日見たあの女か?」
「昨日?………ああ、あいつか。違ぇよ、あれは……」
―――…
悠太とその両親が病院に着き、医師に怪我のことを聞かされたあとのこと。
悠太は廊下にある背もたれがない赤色の椅子に座っていた。
「悠太くん!」
「…柳田先生?」
息を切らして走る涼子は悠太の隣に腰をおろし、悠太の頭を優しく撫でた。
「怪我は、大丈夫?」
「あ、はい。無傷でした」
「む、無傷!?……ま、まぁいいわ。無事ならいいの」
悠太は涼子の優しさに少し照れるとさっき起こったエピソードを語り始めた。
長い髪の女性のこと、空から降ってきた針のことを。
涼子は興味津々にその話を聞いて顔を歪めていた。
「…セーちゃんが…」
「見つけましたよー♪」
その声に反応した悠太と涼子。
そこには大きなりぼんを付けた、変な帽子を被った長い白髪をした人が目の前にいた。

