「セーちゃん、素敵!!」
「あーうん(苦しいかな)」
でも正直のところは、嬉しかった。
母さんの声に目が覚めたのか、父さんも兄貴もリビングに顔を出した。
俺は兄貴に視線を向け眉を寄せた。
「どうか、したのかい?」
「んー?(なんかいい匂いがするー)」
父さんとあくびをする兄貴も続いてキッチンに来る。
すると父さんは硬直化し、兄貴は目を輝かせた。
「せ…刹那…」
「わぁー!!すっげー★」
そう言って固まる父さんとは裏腹に、兄貴は俺に抱き着きピョンピョン跳ねた。
「刹那すごいよ♪嫁にいっても恥ずかしくないっ!!」
「あはは(嫁じゃねーし)」
俺はあまり態度には表さない。
けど。
内心、特大サイズの嬉しさで溢れている。
そしてみんなも喜んでいる。
俺が作った料理に、みんなは手をつけ始める。
「あ、こらっ。素手はダメでしょーが!!」
「おいひー♪」
「う、うまいぞ、刹那!」
「デリシャスッ★」
そう言ってみんな、笑ってくれた。
「ありがとう…みんな」
人を笑顔にするのってすごい嬉しいことで、もう一度笑顔が見たい、もう一度美味しいって言ってもらいたい、初めてそう思えた。

