「……楓ちゃ――」
「楓ーーー!★」
俺の声に被せるように、マイク越しの綺麗な声が聞こえてきた。
その声の主に目を向ければ、そこには湖乃美が手を振っていた。
「姉様…」
楓は俺の方を向き、申し訳なさそうな顔をした。
そんな楓に俺は微笑みかけた。
「行っておいでよ」
「でも…」
「ね?」
俺は楓の背中を軽く押した。
すると楓は一度振り返り、湖乃美の元に走って行った。
「ふぅっ……」
その背中を見守り、ふと横をみれば、零と時雨が楽しそう(?)に話していた。
「(俺はどーしよっかなぁ…)」
『刹那』
「のわっ、ブレイク…!」
フラフラと歩いていたら足元にブレイクが。
跳ねるブレイクは「肩に載せろ」と、見える。
俺はしゃがみこみ、ブレイクを肩に載せると立ち上がった。
『喜べ刹那』
「は?」
『零とお前に新たな仲間が加わった』
「っ」
俺は反射的に舞台を見た。
そこには笑顔をした楓の姿。
「まさか…」
『その“まさか”だ』
ブレイクは小さな腕を組み、ウンウン頷いた。

