「…そうだ、そち」
赤い髪の男は楓を見る。
楓はピクリと肩を揺らした。
「朱端、楓…じゃな?」
楓は小さく頷いた。
赤い髪の男は微笑んだ。
「……そちの姉は元気だぞ」
「…おねえ、ちゃん…?」
楓は首を傾げた。
すると四人の一人の女が咳払いをした。
「K、そろそろ行くわよ」
「ふふっ、そうじゃな」
そう言い、四人は火の海に消えていった。
その後、取り残された楓と時雨は、行く宛もなく、火の海を走り、一つの屋敷に辿り着く。
―――…
「……そして、この松竹梅のお屋敷に辿り着いたのです」
打ち明かされた残酷な過去に、俺と零は言葉も出なかった。
時雨は拳を作り、震えるほど力強く握っていた。

