「ぐっぐはっ…」
赤い髪の男は口から血液を吹いた。
そして横っ腹に突き刺さる刀を握った。
「お……ぬし……」
「残念ながら、僕もいるんだよ」
俯き、淡々と語る時雨は楓と同様、光に満ちた不思議な道具で赤い髪の男を刺していた。
「…し…ぐれ…?」
時雨は道具を提げ立ち尽くす楓に微笑みかけた。
「なんちゅうこっちゃ…」
「この子…傷が……」
「…………ない…」
服に確かに付着する血痕。
だが、さっきとは比べ物にならないくらい、傷だけは癒えていた。
「どう………してじゃ…」
「僕にもわからない。………だけど」
時雨は目を細め、低めの声で言った。
「……お前たちを殺したいという殺意だけは変わらない」
「!?」
「何の目的か知らないが、罪もない人達を殺すのは間違ってる」
時雨は道具を握った。
「死んでくれ」
そう良い放つと赤い髪の男はニヤリと笑った。

