―――…
「銃が足りん!」
「増兵はまだなのか!?」
「くそっ…このままじゃ…」
夜。
平凡な日常に、事件は起こった。
突然だったから、身動きも不可能。
死者も多数。
ある奇妙な能力と、特殊な武器を使う者が4人。
この村を一晩で火の海にした。
たった。
たった、4人だった。
けれどその4人に唯一対等に戦える、“陰陽師”もいた。
だが、全滅。
跡形もなく、体の原型は保っていなかった。
血は飛び散り、肉片はバラまかれ、人は死んでいった。
幼い男の子と女の子はただただ、家の片隅に縮こまるだけ。
「う゛あぁ」
ブシュ
ピタピタ……
死ぬ。
死んでいく。
ここは地獄なのだろうと、誰もが思った。
「K、これで全部なんや?」
「そうじゃな、時愛、お前の方はどうだい?」
「全部殺っとったで。なぁ、ルイスたちはどうやった?」
「聞かなくてもわかるでしょ?ライドとアタシのコンビネーションは最高なんだから」
「………ルイス……オイラ…頑張った……?」
「えぇ、頑張ったわよ♪」
「…………嬉しい……」
「「……」」
血飛沫を纏う4人はある1つの家の前で立ち止まる。
「ここじゃな」
赤い髪の男は言った。

