俺たち陰陽師!!!!!



「ちょっ、時雨っ…」

女の子は時雨に言う。

「別に手を出した訳じゃないじゃない!」

「お黙りください、お嬢様」

「今は護衛なんていいから、時雨は舞踏会に…――」



「お嬢様はまた同じ過ちを犯すつもりですかっ!?」


「「(過ち…?)」」

「……」

女の子は黙り、唇を噛み締めた。
俺と零はただ時雨の口が再び開くことを待つ。

「……僕はただ、見たくないだけですよ、お嬢様」

そう言い、時雨は女の子を抱き締める。

「もう二度と…、あんな目にはさせません」

「しぐ――」

「僕はっ……――」

時雨は女の子を強く、強く抱き締めた。
まるでドラマのワンシーンのようにも見える。


だが。


「オレらの存在、忘れてね?」


俺の横で淡々と物申すバカが、2人を割り込んだ。