「つかさ、ガングロは?」
零の言葉に俺とブレイクは首を傾げた。
実のところ、リュカはあのまま馬車の中で寝たまま折り返してセントラル学園に戻っていってしまっていた。
『まあ、いい。では零、明日の準備をしておけ』
「ああ」
それだけ言って零は部屋に入っていった。
『刹那、お前は我と同室だ』
「えー、リスと同室ー?嫌だなー俺…」
『リスではない!大魔王さまだ!』
「はいはい、ガングロみたいに言わなくてもわかるから」
そう言って俺は零の隣の部屋のドアを開くが、ブレイクは俺の肩から飛び降り、カーペットをヨチヨチと歩き出した。
『探索をしてくる』
ブレイクのその言葉に頷く。
「(きっと妖魔がいないか確認しに行くんだよな……)」
俺たちを思ってのブレイクの行動。
改めてありがたさを知る。
「よーし、俺は明日の準備をするぞー!!」
俺は部屋に入った。

