「ねぇ、学校。遅れるよ」 「チッ」 ナギの舌打ち。 梅雨にもかかわらず晴れた今日の天気とは裏腹に、気分は頗る悪いようだ。 取りあえず車・・・いや、 高級車に乗ってからもウダウダしているナギに一言。 「昨日待たせたお詫びにマドレーヌ持ってきたんだけど…」 「なにっ!?」 食いつきが早い。首が取れそうな勢いで振り向いた。 はい、と紙袋ごと渡すとガサゴソとあさりはじめる。