「でも、何の流星群見に行くんだ?」

「知らないの!?この時期といえば、ペルセウス流星群しかないじゃん!」

 えっへん、と昴が胸を張って答えた。

 ペルセウス流星群…?

 聞いたことあるような、ないような…。

「知らないの?ふたご座流星群と並び称されてる、三大流星群の一つだよ!」

 今度は、愛梨が言った。愛梨は、俺の顔を覗き込んで、にこっと笑うと、

「なーんて、私もさっき知ったばかりだけどね!」

 …だよな。

 梨桜並、或いはそれ以上の天然少女に俺以上の知識があるなんて、到底思えない。

「ねぇ、梨桜姉ちゃんも誘おうよぉ」

 周人の言葉に、うんうん、と二人も頷く。梨桜は年下にも人気があって、俺のいとこ三人は梨桜になついている。特に周人は梨桜を母親のように慕っている。俺としては、周人に梨桜から手をひいてほしいところだけど。