社長には堕とされません




会議室に向かって廊下を歩いていると



「古都ちゃんどこ行くの??」



キョトンとした顔をしている社長。



「だから会議です」



さっき言ったのに



「は!?会議!!?聞いてないよ!」



ほら、出た。



「私はお伝えいたしました」



「ホント?…何の会議??」



「A社との合同事業の件です」



「あ~。それねぇ」



「資料です」



社長に資料を渡すと一通り目を通して



「はい、もういいよ」



すぐに資料を返してきた



「…よろしいんですか?」



「うん、大丈夫。じゃあここまででいいよー」



そう言うと1人でスタスタと歩いていき私に向かって右手を上げて会議室へと入って行った