コツコツ― だんだん音がこっちに近くなってきて俺の隣ぐらいで止まった 「勇太」 この声は―… 目を開けて見るとやっぱり沙絵だ 俺は起き上がりあくびをした 「呼び出してごめん」 沙絵は眉を八の字にして 少し微笑んだ 『いぃよ、それよりなんか話しあるんでしょ?』 「ぅん」 さっきまでの微笑みと違って 少し悲しそうな表情