人間、無くなって始めてその事の
重要差に気づく。

今の俺がそう。
色を無くしたら、
色が見たくてたまらなくなる。
俺の目に映る
モノクロの世界を絵の具で
塗りつぶせたら、
どれだけ幸せか、

だけど、いずれモノクロの世界も、
真っ暗な世界に変わる。

それが怖くて怖くて仕方ない。
真っ暗な世界になると同時に、
人生のタイムリミットがあと少しと言う事をつげる。

死を意味する、真っ暗な世界。
だから、今のうち色んな景色を見たい。
色が見えなくったって、
自分で塗り潰せばいい。
真っ暗な世界になったら、
この景色を思い出せばいい。