「咲ちゃん、そろそろ帰るね。ナツと仁に、これよろしくね〜。バイバイ」
そう言って、美鈴さんは帰っていった。
「お父さん。寂しいよ…」
アタシが小さく呟いた言葉を、このとき誰かが聞いてるなんて知らなかった。
-大地side-
俺は聞いてしまった。
咲が『お父さん。寂しいよ…』って、小さく呟いた言葉を…。
聞かなかったことにしたかったけど、さっきから頭ん中その言葉ばっかりだ。
しかもその言葉を聞いてから『咲の傍にいてやりたい』って、思ってる。
俺なんかでいいのなら、傍にいるぞ。
迷惑じゃなかったらだが…。
《大地side・終了》

