その理由は、アタシと一緒。
ゆりちゃんに大切な人を、取られてしまうってこと。
「美鈴さん…。昨日ゆりちゃん、お父さんの膝の上で寝てたんです。アタシは、膝の上に座らせてもらったことなんて、一回もなかったのに…」
ゆりちゃんがすごく羨ましい。
アタシは3代目だから、甘えちゃいけなかった。
なのにゆりちゃんの回りには、沢山甘えられる人がいる。
それは、アタシがずっと憧れ続けていた光景だった。
「咲ちゃん。あたし…、ゆりちゃんに嫉妬してる。あたしはナツと仁の実の妹なのに、ずっと傍にいれない。なのにゆりちゃんは、ナツと仁の傍にずっと居れて、沢山甘えれて、すごく羨ましいの。咲ちゃんなら、わかるかな?」

