「美鈴さん!!お久しぶりです」
「咲ちゃん。久しぶりね」
美鈴さんは、ナツと仁の実の妹なんだ。
でも、大門家では引き取られなかった。
美鈴さんは大門組とは一切関係ない、普通の家庭に引き取られた。
でも。ナツと仁の妹だから、その家庭とはちょくちょく会っていたんだ。
「美鈴さん。今日はどんなご用件で?」
美鈴さんが一人で大門家に来るのは、珍しいことだ。
「昨日は、ナツと仁の誕生日だったでしょ?だからプレゼントを持ってきたの。今いるかしら?」
「ナツと仁は、ゆりちゃんを連れてドライブに行ってます。もうそろそろしたら帰ってくるはず…」
美鈴さんは一瞬、寂しそうな顔をした。