「なぁ。お前の名前は、何て言うんだ?」
俺の名前?
そんなのどうでもいいって思っていたのに、勝手に口が動いていた。
「つ…づき…だい…ち…」
「都築大地か。いい名前だな。俺も自己紹介をしよう。俺は、大門組組長、大門充だ」
大門、組?
それってもしかして、あの大門組!?
超有名な、大門組?
俺はその大門組の組長に、助けてもらったのか。
結構、運がいいじゃねぇか。
俺ら昔、大門組に憧れていた。
成長していくと同時に、憧れは冷めていたと思っていたけど、俺はこう言った。
「俺を、大門組に入れてください」
大門組組長は、笑った。
「いいぞ。沢山可愛がってやる」
すげぇ、嬉しかった。