そしたら唯兎くんに、


“フツーに遅刻をしてくる女”


って思われて、嫌われちゃう…。


そんなのぜーったい嫌だ!


「美里、萌。走るよ!」


あたし達が走り出そうとしたその時。


「大門?」


後ろから、あたしを呼ぶ声が聞こえた。


後ろを振り返ってみると、そこにいたのはあたしの好きな人。


唯兎くんが自転車にまたがり、立っていた。


「せ、関口。おはよ〜」


突然の唯兎くん登場に、驚きのあまり声が裏返った。


「あぁ、はよ。お前一人か?」

「え?一人じゃな…」


そう言いながら美里と萌が居たところを見たんだけど、居なくなってる。


「一人みたい…」


何で、置いていくのよ〜!