「お嬢も結構、大変ですね」 そう話しかけてきたのは、紛れもなく大地だ。 みんなの前だから、“咲”じゃなく“お嬢”と呼ぶ。 しかも、タメ語じゃなくて敬語。 今までの大地になれてたから、いきなりこんなに変わるとビビる。 「まぁ、仕方ない。 みんなが楽しんでるから、アタシは嬉しい」 「格好いいですね、お嬢は。 さすが、組長の娘さん」 「お父さんとアタシは、全然違うから。 それより大地。その寿司を、アタシの口にいれてくれ」 突然言ったアタシの言葉に、戸惑う大地。 面白いな、こういう大地も。