「うわ、こいつロッカーぐしゃぐしゃやん。何が文法の参考書取ってきてー、や。大捜索せないかんやんか」
文句を言いながらもロッカーから参考書を探している様子。
良いなぁ、彼女。
恨めしいとか、嫉妬するとかではなく(多少はそれもあるけれど)羨ましい。
自分の好きな人が自分のこと好きって、それだけで凄いことだと思う。
「谷森さん、ロッカーとかめっちゃ綺麗そう」
「そんなことないよ? 結構テキトー」
「少なくともこいつよか綺麗やろ」
ちらっとアイリのロッカーを見ると、中身は全部平積みにしてあって、雪崩が起きていた。
意外に大雑把なところあるんだ、と新たな発見。

