「一人で手ぇ振って、返してもらえんとか恥ずかしすぎるやろ。 あー恥ずかしかった」 「ごめんって」 「しょうがない、許しちゃあ」 よし、と適当に腰掛けていた机から立ち上がった颯人。 まさか、本当にこれだけのために来たとか? そんな期待をバッサリ斬っていくのもこの男は忘れない。 「ねぇ、アイリのロッカーってどれ?」 アイリ、それは颯人の彼女の名前。 ついでに言うと、テニス部のマネージャーだ。 「アイリは25番だよ」