「もんちゃん何か忘れ物ー?」 授業が終わるなりそう言って近づいてきたリッコの頭の中には、 忘れ物=桃 という式が成り立ってしまっているのだろうか。 「いや、あたしじゃなくて……」 チラッと颯人の方を見ると、明らかにふてくされたような顔でリッコの方を見ていた。 「あ、塚田っちの方!? しかもさっき寝とったし。 良いとこねぇーっ」 「そりゃ悪ぅござんした」 「拗ねんな拗ねんな、良い顔が台無しだよー」 リッコはいつもより少し機嫌が良すぎる気が……。