「ど、どうぞ!!」
少しどもりながら桃が答えると、颯人はお礼を言ってから自分の机を桃の机に寄せた。
いつもは通路一つ分空いている隣の机、
それが今は桃の机にぴったりとくっついている。
二つの机の真ん中に置いてある教科書を二人で見ているので、たまに肩が触れる。
初めてのそんな距離に桃の心臓は怖いくらいに激しく鼓動を刻んでいた。
すぐ隣にいる颯人に聞こえてしまうのではないかと言うくらいに……。
ダメだ……集中!!
よし、と意気込んだところで教室の前から先生の声が飛んできた。
「じゃあ次、谷森からだな」

