「琉良!?救…急…!?」
春は私を抱きかかえて慌てている
私は春の口に人差し指を当てた
「助からないって知ってるの…」
今日だって昼間脈が薄くなっているのを
感じた

お医者さんにはとても感謝している
「ごほっごほっ!」
「琉良…!るぃ…!!?」
「大丈夫…だ…から…」
そういった瞬間
私の手の平に何かが落ちた…

桜の花びらがヒラヒラと落ちた
「綺麗な色…けほっ!」
私は意識が薄れる中で
どこの桜の木か探した

「!」
見つけた…
この花を誇らしげに散らしているのは
「春…約束覚えてる?」